週末の朝、私は少し早起きをして、横浜にひっそりとたたずむ**日本庭園「三溪園」**を訪れました。
三溪園は、明治・大正時代に実業家・原三溪によって造り上げられた、東京ドーム約4個分の広大な敷地を持つ庭園です。京都や鎌倉などから集められた歴史的価値の高い古建築物が巧みに配置され、四季折々の自然と調和した美しい景色を楽しめます。庭園内を歩いていると、まるで時空を超えて古都を旅しているような感覚に陥ります。

古建築物巡り:時を超えて旅する
三溪園の最大の魅力は、その広大な敷地に点在する歴史的価値の高い古建築物の数々です。園内には、重要文化財に指定されているものを含む17棟もの建築物があり、それぞれに異なる歴史と建築様式を持っています。
まず、入り口からほどなくして見えてくるのが、「鶴翔閣(かくしょうかく)」です。かつては原三溪が客人をもてなした私邸で、明治時代には大隈重信や孫文など、歴史に名を刻む多くの人々が集いました。 広大な庭園を望むその姿は壮麗で、訪れる人々を魅了します。
園内でも特に格式高いこの場所は、非公開の時期もありますが、イベント時には特別に公開されることも。そして、訪れたこの日はたまたま内部も見学できました。





さらに奥へと進むと、臨春閣が見えてきます。こちらは、紀州徳川家の別荘だったとされ、豪華な装飾や襖絵が施された美しい建物です。建物内には入れませんが、外からその優美な姿を眺めるだけでも、当時の華やかな文化を想像することができます。



また、高台にある「旧東慶寺仏殿」も見どころの一つです。鎌倉の東慶寺から移築されたこの仏殿は、質素でありながらも威厳のある佇まいを見せていました。内部には仏像が安置されており、静寂の中で手を合わせたくなるような、厳粛な雰囲気が漂っていました。

他にも、茅葺屋根が美しい「旧矢矧家住宅」や、茶室の「春草廬」など、それぞれの建築物が、三溪園の歴史を物語っています。一つ一つの建物をじっくりと見て歩くことで、日本の建築美や歴史の奥深さを感じることができました。



何度でも訪れたくなる場所
三溪園での時間は非常に豊かなものでした。ただ美しい景色を楽しむだけでなく、日本の歴史や文化に触れることができる貴重な場所です。
広大な敷地をゆっくりと散策し、歴史ある建物を眺め、四季折々の自然に触れる。三溪園は、忙しい日常から離れ、静寂の中で心と体をリフレッシュしたい方には、ぜひ訪れてほしい場所です。
三溪園は桜や紅葉の時期もまた格別に美しいと聞きます。春にはソメイヨシノが咲き乱れ、秋には庭園全体が紅葉で彩られるそうです。四季折々の景色を求めて、何度も訪れたくなる、そんな魅力に満ちた場所でした。
次こそは、万全の準備で三溪園の美しさを写真に収めたいと思います。あなたも、横浜の古都で、時を超えた旅をしてみませんか?
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