建造物

佐賀

祐徳稲荷神社 – 総漆塗り極彩色の「鎮西日光」建築の見どころとアクセス

佐賀県鹿島市の石壁山中腹に、鮮やかな朱色に彩られた壮麗な社殿が佇んでいる。祐徳稲荷神社——伏見稲荷大社、笠間稲荷神社と並ぶ日本三大稲荷のひとつである。総漆塗り極彩色の本殿は地上約18メートルの高さに舞台造りで建てられ、その荘厳な美しさから「...
長崎

長崎の田平天主堂と大浦天主堂 – 鉄川与助と西洋建築が織りなす煉瓦造教会の魅力

長崎県の海を望む丘に佇む二つの天主堂。田平天主堂と大浦天主堂——これらは、日本におけるキリスト教建築の歴史を語る上で欠かすことのできない建造物である。一つは"教会堂建築の父"と呼ばれる鉄川与助の最後の煉瓦造作品として、もう一つは日本最古の現...
東京

世田谷八幡宮と松陰神社の建築 – 源義家創建の古社と幕末志士を祀る明治の社殿

世田谷線の宮の坂駅を降りると、すぐ目の前に朱色の鳥居が見える。世田谷八幡宮である。そこから電車で数分、松陰神社前駅で降りれば、商店街を抜けた先に吉田松陰を祀る松陰神社が佇んでいる。この二つの神社は、いずれも世田谷の歴史を今に伝える重要な建築...
東京

愛宕神社の社殿建築と出世の石段 – 徳川家康創建、東京23区最高峰に佇む防火の守り神

虎ノ門の高層ビル群の谷間に、突如として現れる深い緑。その頂に鎮座する愛宕神社は、標高25.7メートルの愛宕山山頂にある。23区内で自然の地形としては最も高いこの山に、江戸幕府開府とともに創建された社殿は、度重なる災禍を乗り越え、今なお東京の...
茨木

水戸城三の丸 弘道館 – 徳川斉昭が創設した日本最大の藩校建築の見どころとアクセス

水戸市の中心部、JR水戸駅から北へ徒歩約8分の位置に、江戸時代の教育建築として最大級の規模を誇る建造物が佇んでいる。弘道館——天保12年(1841年)に水戸藩第9代藩主・徳川斉昭によって創設された藩校である。その建築は、幾度の戦火を免れ、今...
神奈川

千代ケ崎砲台跡 – 明治期の煉瓦造要塞建築|アクセス・駐車場・見学ガイド

横須賀市西浦賀、東京湾を望む標高約65メートルの丘陵地に、明治期の軍事建築の精華が今も息づいている。千代ケ崎砲台跡。長年非公開だったこの貴重な近代化遺産が、2021年10月から一般公開され、私たちは今、当時の築城技術を間近に見ることができる...
神奈川

横須賀・戦艦三笠 – イギリス建造の世界三大記念艦に残る明治の造船技術

横須賀の海に面した三笠公園、その中央に静かに佇む巨大な戦艦がある。記念艦「三笠」。日露戦争の日本海海戦で連合艦隊の旗艦として活躍し、今も当時の姿を留める世界最古級の鋼鉄戦艦だ。この艦は単なる軍艦ではなく、明治期の造船技術の粋を集めた建築物と...
北海道

博物館 網走監獄見学記 – 世界最古の木造行刑建築が語る北海道開拓の歴史

北海道東部に位置する網走市。オホーツク海の流氷で知られるこの地に、日本の近代史を語る上で欠かすことのできない建築遺産が保存されている。博物館 網走監獄。明治から昭和にかけて実際に使用された監獄建築を移築・保存した、国内唯一の監獄をテーマとす...
長野

睡鳩荘(旧朝吹山荘)見学記 – ヴォーリズが描いた英国調山荘建築の美学

軽井沢の避暑地を象徴する数ある別荘の中でも、特別な存在感を放つ一棟の洋館がある。旧朝吹山荘、通称「睡鳩荘」。塩沢湖の清らかな水を映しこむように佇むこの建物は、近代日本建築史を代表する建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計した傑作であり、...
長野

旧三笠ホテル見学記 – 明治の薫り漂う「軽井沢の鹿鳴館」

軽井沢の静かなカラマツ林の中に、白い優雅な洋館が佇んでいる。重要文化財・旧三笠ホテル。2025年10月にリニューアルオープンを迎えたこの建物は、明治期の日本が西洋建築と出会い、独自の建築文化を築いていった貴重な証人である。日本人が築いた純西...